災害報道とは?~8月31日(日)の防災特番に寄せて~
野々市町では、毎年、8月の最終日曜日に、防災訓練を行っています。町に5つある小学校を会場に順番に行っている訓練で、今年は8月31日、会場は御園小学校です。FM-N1でも、町の防災訓練に合わせて毎年、特番を放送しています。会場の様子などを中継する一方で、年ごとに特番のテーマを決めて、掘り下げた取材をしています。
最近、テーマを考えなくても、テーマが向こうからやって来ます。昨年は能登半島地震の被災者から貴重な教訓を学び、伝えました。そして、今年のテーマは水害です。7月28日、浅野川の氾濫があったからです。 取材キャップの谷川くんと、先日、浅野川の上流から下流地域に出かけ、被災した方々の声を聴いてきました。「今まで聞いたことのない音がしたかと思ったら、突然、濁流が家に入ってきた」「目の前を重たい自販機が軽々と流れていった」「死者が1人も出なかったのは奇跡だ」などなど、体験した人しか表現できない、迫力ある内容でした。
その中で、一部の地元報道機関に対する怒りの声もありました。「被害の報道が中流地域の主計町周辺ばかりに集中して、上流の湯涌周辺や、下流の昌永町などがほとんど伝えられていない」と言うのです。確かに、湯涌温泉や昌永町を歩いて見ると、水害のすさまじさ、被害の大きさは想像を超えたものでした。水害の当日は、私たちはFM-N1にいて、次々と被害の部分的な情報が入ってきたものの、全体を把握するまでにはかなりの時間を要しました。しかし、それは、数字上のデータであって、被害の大きさや実態を知るには、やはり現場を歩いて肌で感じるしかありません。
「梅岡さん、いろんな地域の被災者の話を聴かなきゃ、被害の全体像や災害の怖さを実感できませんねえ」と、谷川キャップは帰りの車の中でしみじみ。「そうそう。このほか、旭町の若松橋周辺の川原にマムシが出て、児童生徒に注意を呼びかけている、とPTA関係者から話を聴いた。上流から土砂と一緒に流れて来たらしい。大小合わせた被害や余波が今もある」と私。谷川くんいわく「報道機関の取材力って、いろんな人の話を聴くことが基本ですね。現場百篇、百聞は一見にしかず、です。やっぱり」。
谷川キャップの指導力と取材力のもと、FM-N1防災特番は、8月31日午前8時~9時半の放送です。ちなみに、キャップとはキャプテンの略称です。帽子のキャップだったら、谷川くんはアタマがでかいので、被れる帽子はなさそうです。















