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FM-N1ヘッドライン

シェアの真実、そして、これから

 FM-N1は小さな会社ですから、リスナーからの電話に出たり、直接訪れる人に応対することがよくあります。10月になって、新しい番組表が出来上がり、それを取りに来局したリスナーがけっこういました。その方たちからよく質問されることがあります。
 「なんでFM-N1の番組表が地方新聞に出ていないんですか?」です。
 「私が購読している地方新聞にはちゃんと載っていますよ」と答えると、「そうなんですか」と納得する人もいれば、「どうして?」と食ってかかる人もいます。そんな時、私はこう答えています。
 「それは編集権の問題です。記事を載せるか載せないかは、その新聞社の判断と権限ですから。ラジオにも編成権があるのと同じようなことです。お怒りの気持ちはよく分かりますが、その矛先を私たちに向けるのは筋違いだと思います」。
 その新聞社(N1の番組表を載せない方)のシェア、つまり市場占有率は石川県で7割以上、残り3割が載せない新聞社のシェアと言われています。

 しかし、社内外の友人知人に購読紙を聴いてみると、あら不思議、その数字が逆転しているではありませんか。その理由を、スタッフは「N1の番組表を毎朝、確認するのが習慣だから」と、まるで優等生みたいに答えます。おっと失礼、確かに彼ら彼女らは優等生です。その他、「某球団のファンだから」「A県の出身だから」「代々とっているから」と、それぞれの購読理由を語ります。
 「FM-N1の番組表を毎日見たいから、新聞を替えたい、と親に言ったけど」。この前、訪れた熱心な若いリスナーが打ち明けてくれました。「でも、親がダメだと。長年、読み慣れているからと断られました」。「そりゃあ、親は怒るだろうね。番組表を見るだけだったら、FM-N1のホームページを見てください」と言うと、「僕、インターネットしません」。
 新聞は読まない、テレビも見ない、パソコンもしない。唯一の情報を得る手段はラジオだけ。こうしたファンが確実にいることを、7年前、FM-N1に来てから知りました。シェアは、確かに経済活動や商品の人気度などを知る一つの目安にはなります。しかし、たくさん売れているからと言ってその商品が優れているとは限りません。視聴率が高いからと言って、そのテレビ番組が作品として優れているとは言えないのと同じことです。
 一人ひとりの内面や心情、感受性は、シェアや視聴率で測れるものではありません。それは全く次元の違うものです。その内面や心の一番近くに寄り添えるメディアがラジオなのだ、と最近、確信を持つようになりました。
 デジタル社会の現代、心の動きを数値化できないものか? この研究は、すでに金沢工大の感動デザイン工学研究所でやっています。こうしたシステムが普及すると、シェアのこれまでの意味や意義がガラリと変わるに違いありません。どのメディアに、人はどのくらい感動しているのか、といった感動度合いや情報の到達度が数字で分かるようになるのですから。もちろん、この研究は企業から大いに注目されています。

Permalink | 2008年10月16日 11:51 | 梅岡和也

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