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身近なマエストロ(巨匠)~バーンスタイン異聞~

 野々市町の全世帯に無料配布している「のっティ新聞」。その12月号をもうお読みになりましたか(野々市町以外にお住まいの方は、FM-N1ホームページの「のっティ新聞」からご覧ください)。
 町の文化会館フォルテに備えられているピアノの名器「ベーゼンドルファー・インペリアル」に、レナード・バーンスタインのサインがあるという事実を知り、町の関係者などに取材しました。私自身がクラシック好きなこともあって、ついつい原稿を書き過ぎました。結果、紙面では大幅に原稿を削らざるを得ませんでした。
 バーンスタインと聴くと、思い入れのある人が多いのではないでしょうか。カラヤンと人気を二分した指揮者、「ウエスト・サイド・ストーリー」などを手がけた作曲者として、あるいは、優秀なピアニストとして、20世紀後半を代表する音楽家でした。若手を育てることにも熱心で、小沢征爾や佐渡裕といった日本人指揮者に影響を与えたことも知られています。
 残念ながら、バーンスタイン、カラヤンともに私は生のコンサートに行ったことはありません。しかし、CDという”再現芸術”によって、こうしたマエストロ(手垢の付いた言葉になりましたが)たちに今も、いつでも接することができるのはこの上ない喜び、幸せです。

 個人的な好みから言うと、カラヤンよりバーンスタインの演奏の方が好きです。特に、後者のマーラーは必聴です。モーツァルトのピアノ協奏曲の弾き振り(指揮とピアノ演奏を兼ねる)も好きですが。本人はマーラーの音楽に限りない共感と親近感を覚えていたらしく、「(マーラーの音楽は)我が身と引き換えにしなければ、3小節だって演奏できない」と公言していたと言います。なるほど、CDを聴くと、その覚悟と迫力が伝わってきます。「同じ民族の血が共鳴し合うのだ(二人ともユダヤ系)」と言う評論家もいますが、音楽は理屈脳(大脳)ではなく、動物脳(大脳辺縁系、脳幹)で感じるものと確信する私には、そんな理屈はどうでもいいことです。
 そんな理屈より、偉大な音楽家、マエストロが、この野々市町にあるピアノにサインをした、ということに私はシンクロニシティーを感じています。つまり、野々市町では今、クラシックやブラスバンドに励む子どもたちが増えています。前者は野々市町青少年管弦楽団、後者は、ジュニア・サンシャインバンドです。ジャズの「ビッグ・アップル・イン野々市」が全国でも知られるような催しになりました。ジャズ以外でも「野々市町を音楽の溢れる町にしよう」と、張り切る子どもたち、もちろん、大人たちが徐々に増えています。
 シンクロニシティーとは「意味のある偶然」です。若手音楽家の育成に力を尽くしたバーンスタインが「私も応援しているから。天上からみんなを見守っているから」と微笑んでいます。のっティ新聞の取材をして、原稿を書いていると、こんな声が聴こえてきたのでありました。
 
 
 

Permalink | 2008年12月 3日 09:59 | 梅岡和也

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