格好悪い「小さな喫茶店でアルバム聴けば」
70年代のレコード・アルバムを専門にした番組「小さな喫茶店でアルバム聴けば」(月~金の8時半から、再放送は17時から)で、早川義夫のファースト・アルバムが紹介されていた。担当はKさんだが、アドバイスはT君がしている。
このアルバムの中には、早川の代表曲となっている「サルビアの花」が収められている。1972年の発表当時は競作となった作品で、作詞が相沢靖子、作曲を早川が担当している。
以前、「サルビアの花」を巡ってはT君と意見が分かれたことがある。T君は競作の中でも一番売れたとされる「もとまろ」派だったのだが、私は早川派を主張して激突。T君の感性を疑ったものである。
しかし、今回のアルバムを聴くと、確かにT君の言い分にも耳を傾けたくもなった。実は、早川派になったのは数年前のこと。ピアノの弾き語りで歌う「サルビアの花」に圧倒されたからである。それが、アルバム収録時の音を聴くと迫力に欠けている、と感じたからである。
音楽というのは、作者自身であっても、時を経ると解釈が変わったり、表現が違ったりすることを痛感させられた。
それでも、このアルバムは、70年代のにおいをプンプンさせ、虜にさせられてしまう。それでも、早川が格好いい、というとT君は胡散臭い目で見るのである。70年代を生きた者と後知恵の者の違いなのだろうか。
本当を言えば、早川の曲で一番好きなのは「サルビアの花」ではなく、「無用之介」なのである。こんなことが知れたら、またT君やKさんには白い目で見られそうである。
やっぱり、70年代というのは独特な時代だったのだろうか?
こんな曲ばかり流していると、若い人たちからは「小さな喫茶店でアルバム聴けばというのは、なんて格好悪い番組なんだ」と言われるかもしれない。が、レコード誕生80年もある。多様な好みがFM-N1の格好いいところなのだろう。
そして、続けることが大切だ。時を超えた感動が沸き起こることもあるのが音楽である。早川義夫のファースト・アルバムを聴いた時のように。そうそう、アルバム名は「かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう」だった。















