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FM-N1ヘッドライン

ぼくの大好きなクラリネット

 ♪ぼくの大好きなクラリネット-の歌詞で始まるのはフランスの曲で「クラリネットをこわしちゃった」である。中学3年の時、初めてクラリネットを手にした。音楽室にあったのだが、その柔らかい音色に魅了されてしまったが、しばらくの間に卒業となり、それきりとなってしまった。

 なぜ、クラリネットを手にしたかと言えば、当時のテレビ番組で、クラリネット奏者の北村英治さんがよく演奏していたのを見たからである。

 多分、50代以上の人であればジャズには関心がなくとも、北村さんの演奏を覚えていられる方も大勢いるのではないかと推察している。今から45年ほど前のことである。

 ところが、その北村さんが元気に、野々市町のステージで演奏してくれたのである。ビッグ・アップル・イン・野々市のイベントに、特別ゲストとして。感激ものであった。

 その北村さんがFM-N1のインタビューに応えてくれた。

 誤解を恐れずに言えば、との注釈つきであったが「テレビのくだらない番組を見る時間があったら音楽を聴いてほしい」と話されていた。

 昔は、そのテレビでしか北村さんを知ることができず、クラリネットの演奏に引き付けられたのだが、なんとも寂しい気持ちにもさせられた。しかし、確かにその通りだとも思う。

 インタビューの中ではまた「音楽を好きになって、愛してもらいたい。音楽を文化としてとらえてほしい。ビッグ・アップルのクリニックで、中学生が急に来るという出会いもありました。文化国家としてのあるべき姿が野々市町にはある」と断言されていました。

 FM-N1では、12月27日に開局14周年を迎えますがこの間、ポピュラー・ミュージックは消耗品ではなく、貴重な文化財である、との思いで放送を続けてきただけに、我が意を得たり、であった。

 この思いは、金沢工大のポピュラー・ミュージック・コレクションに所蔵されている20万枚を超えるレコードにも託されており、丁寧にレコード音楽を中心とした番組編成を続けている理由でもあります。

 きょう12月3日は、野々市町では「ノー・テレビ、ノー・ゲーム・デー」ですが親子で、家族団らんで音楽を楽しむのも一つの過ごし方でしょう。ラジオから流れる心温まるメロディーに耳を傾けてみてはどうでしょうか。

 かつてテレビは新しい文化の取り入れ口でしたが、今ではその力も失われてしまいました。しかし、ぼくの大好きなクラリネットは何時までも壊れることなく、楽しい旋律を奏でてほしいと願っています。そして、北村英治さんも何時までもお元気でいてください。

 

Permalink | 2009年12月 2日 15:39 | 宮崎正倫