ささやかなスリー・酒・サミッツ
今年の年末年始は、社会人37年目にして初めて長期休暇をとった。これまでは、家に居たのは最高でも3日間だけという暮らしだった。仕事人間という程の仕事はしてこなかったのだが、いつの間にか当たり前になっていた。
ということで、自宅のラジオで、スタッフの仕事振りをじっくりと拝聴することができた。
すると、耳に飛び込んできたのは嬉しいニュースだった。生活いち番シャトル便のパーソナリティである田中康典さんが南極大陸の最高峰であるヴィンソンマシフの登頂に成功したのである。
これで田中さんは世界七大陸のすべての最高峰に登頂したことになり、セブン・サミッターという称号を手にしたのである。国内では20人目らしいのだが、サラリーマン生活と両立させたところが価値がある、と思っていた。思わず万歳を繰り返した。
そして、当方は、長い休暇を当て込んで準備していた、ささやかな挑戦に取り掛かることにした。セブン・サミッターとは比較にならないが、北陸3県の最高峰と思われる日本酒を呑むことである。
これも余り経験したことはないのだが、陽の高いうちから儀式をスタートさせた。正月の1日午後3時から、石川県のとって置きである「鶴の里」の杯を上げた。世界大会のワインの部で優勝しただけのことはあり、いつ呑んでもフルーティーな味わいがあり、これが本当に、米を原料にした日本酒なのかと思わせる。
いったん休憩した後、夜の部に入って、いよいよ性根を据えて味わっていった。福井県の「黒龍」、富山県の「満寿泉」ときて、仕上げは石川県の「菊姫のにごり酒」に決めていた。
なんという幸福感だろう。北陸生まれの人間だけにあたわった贅沢なのかもしれない。
単に、正月の飲みすぎ歌いすぎで、黄金の喉を錆付かせてしまったスタッフのN君とは大違いの、正統派の正月の過ごし方である。が、身から出た錆を反省する態度にはまだ、先の望みがあるとも言える。クリスマスの夜に、カラオケで聴かせてもらった黄金の喉が復活するよう祈っている。
と、自慢らしく言ってはみたものの当方は、身から出た錆ならぬ、身からはみ出た脂肪を何とかしなくては…















