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給食で釣られちゃった?

2010年1月29日 10:34

1月24日から30日は学校給食週間だそうです。

これにあわせて野々市町で実施される関連行事を紹介しようと、生放送前に調べものをしていたところ、インターネットのサイト上に愕然とする記載を見つけました。

他の自治体の取り組みを調べようとインターネットを利用したのですが、検索で偶然たどり着いたサイトです。

私の頭の中はその記載のことでいっぱいになってしまいました。

ひとりの質問者が疑問・質問を投げかけて、それに対する回答や意見が不特定多数から書き込まれる掲示板サイトです。ハンドルネームだけで、匿名のような状態で投稿できます。もちろん居住地も分かりません。

 

質問の趣旨は、学校の保護者会で給食を試食したところ「まずかった」。こんなものを子供が食べさせられるのは納得できない。そこで、学校にいる子供に宅配ピザを届けさせたところ、教師から「やめろ」と言われた。まずい給食のために給食費を払いたくない。納付の督促を止めさせる方法はないか。

 

というものでした。

責任の所在が曖昧なネットの情報を、放送で扱うのはダメだと分かっているのですが、つい、「もしこんな親が実在するとしたら嘆かわしい」と話題にしてしまいました。

放送後、再びこのサイトの書き込みを読むと、沢山の反応が書き込まれていて、そのほとんどが質問者の非常識を指摘・非難するものでした。

 

と同時に、こんなネット隠語に出会いました。

「釣り師」。

 

インターネット上の掲示板などに虚構や誇張を織り交ぜて質問を書き、その文章に対する反響=書き込み数や反応を楽しむ人のことだそうです。

反響が大きいほど「自分が注目されている」と感じ、ヒーローになったような喜びを感じるようです。これがエスカレートして、悪質な嘘や非常識なこと、あるいは反社会的であったり挑発的な文章を書く人もいます。

 

上記の質問者がその「釣り師」だったとすれば、回答として寄せられた「催促を止めたければ今すぐ払いなさい」 「給食が気に入らなければ、弁当を持たせなさい」 「食べておいてお金を払わないのは食い逃げと一緒だ」 「給食の美味しい学校に転校させなさい」 「義務教育の『義務』とは、親の義務であって国の義務ではない。給食費を国に払えというのは認識違いである」・・・といった書き込みの数々は、質問者の心に届くことはなさそうです。

反応してしまった私も「釣られた」ことになります(その掲示版に書き込むことはしませんでしたが)。

スタジオで一人、頭を掻く私・・・

 

この質問者が、本気でこの相談を書き込んだのか、あるいは「釣り師」だったのか・・・

いずれにしても、私にはこのダラ・・・いえ、人として「ボタンの掛け違い」状態のまま育ってしまった人と対峙しても、説得して改心させる自信はありません。

ただ、そういう考えは間違っていると言い続けることで、第2、第3の同類の出現を防ぐことはできるかもしれない。

口ベタの私ですが、そんな私がマイクの前で喋らせてもらっている意味は、そこにあると思っています。

 

でも、もう釣られないように気をつけなきゃ

 

ちなみに、私は秋田の山間部の出身で、学校給食がなかったため、ずっと弁当でした。母と祖母に感謝。