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今昔物語

2012年1月17日 18:28

 今日、正午からの番組「丸いレコード三角関係」でドリバーが流暢に話しだした。

曲紹介し、ながれてきたのは吉田拓郎「雪」だった。

先週エヌワンの別番組でこの曲がかかり、歌う声が拓郎に聞こえない、

違う音楽をながしてしまったのではと、スタッフが右往左往したところだった。

今の声と違いすぎて戸惑ってしまったのだ。

 声の今昔というと先日Twitterで、歌手の早川義夫さんのつぶやきに

早川さんが今歌う「サルビアの花」を聴いてみたいとリツイートしたところ、

本人からの返事はなく、そのかわり上司の宮崎さんからYouTubeで見られるよと

丁寧にも朝5時に返事がきた。

眠い目を擦りながらiPhoneでアクセスすると、ピアノの弾き語りで

「サルビアの花」を歌う今の早川さんの姿があった。

ピアノ椅子から腰をうかして歌う姿からはロックを感じた。

以前、宮崎さんと酒を呑みながら音楽談義に花を咲かせていたところ

「サルビアの花」は‘もとまろ’が歌うのも評判がいいと聞いた。

‘もとまろ’は1970年代前半結成された青山学院女子大生グループだが、

申し訳ないが、サルビアの花はアブないほど深く女性を愛する男唄であり

‘もとまろ’のほうがいいという人は歌詞の意味を分かっているのかと疑問に思う。

それぞれの感性で音楽は聴けばいいのだが、「サルビアの花」は早川義夫だと私は信じて疑わない。

それにしてもYouTubeで聴いた早川義夫はよかった。

歌は録音した当時より、歌手が人生経験を積み重ねるとともに歌質もかわってくるのではないだろうか。

 FM-N1には音楽の心得がある。

その5は「新しいアルバムを出すときに昔の歌を新たに録音し直して入れるのだが、

それは同じ歌であっても時間を経ることによって別のものに変わっているからだ。

また、歌というのはそうでなければおかしいと思う。」

この心得はフォーク歌手 高田渡の著書「バーボン・ストリート・ブルース」から引用したものであるが、

人生を歩むにしたがって醸成される心がその時々に歌声にもあらわれるのだと思っている。

 そんな気持ちが通じたのだろうか、夕べTwitterで早川義夫さんがエヌワンをフォローしてくれた。

もっと今の歌声を聴きたくなったではないか。

そしてもう一人、吉田拓郎。

この春に新しいアルバムを発表するという話題を耳にした。

今の声の拓郎を聴くのが待ち遠しい。楽しみが増えた。