野々市市民合唱団も訪問活動で歌う喜びを
2014年1月13日 21:17
今日のお昼のホームタウン野々市(午前11:15~)で、
野々市市民合唱団代表 柿本昭博さんにお話しを伺いました。
今日は成人の日でもありますので、若い団員への想いを伺ったところ、
①若い団員や学生さんには、社会に出てからも仕事と別に趣味で合唱を続けること
②上手い下手じゃない、楽しい演奏をすること
の二つのことを伝えている、と教えて下さいました。
一つ目の趣味については、
「仕事のやり方、職場の人間関係だけでは世界が狭くなってしまう、
違う世界があることを見聞きすることや価値観の違う人と話すことは自分の可能性を広げてくれる、
だから仕事の他に必ず趣味を持ちなさい、社会に出て忙しくなってもいつか合唱をまたやってみなさい」とのことでした。
二つ目の楽しい演奏をすることについては、柿本さんのベルギーでの体験談から、
「自分達の演奏で会場がものすごいスタンディングオベーションになった時の感動を今でも忘れない、この感動を学生に伝えたい」と話され次のような思い出を語って下さいました。
「6年ほど前に金沢工業大学の合唱部とともに吹奏楽部の活動にも携わっており、吹奏楽部の学生に「同じ演奏をやるんなら地域に出向いての訪問演奏を経験すると良いよ」と声をかけはじめた。3年ほど経った頃にその時の吹奏楽部の部長が訪問演奏をやってみたいと言ってきた。それではとデイケア施設へ訪問打合せをし「あとは君たちの力でやってごらん」とやらせてみた。それから訪問演奏が続いているのだが、この最初に訪問演奏をやった時の女子学生の一人が卒業する時に「一年生からクラブに入って活動をしていた。普通の演奏をやっていた。でもこの訪問演奏というものを経験した時に初めて、クラブの活動ってこれなんだ!という実感、喜びを味わえた。それが一生の思い出だ。」と喜びを伝えてくれた。私にとってこんなにうれしいことはない」
「ステージ演奏と違い訪問演奏では聴いているお客さんが目の前にいる、そうするとお客さんの顔、表情がわかる、こちらがいい演奏をするとお客さんが喜んでくれていることが実感としてわかる、そしてそれが自分たちの喜びとなってそこで音が変わるんです」
というお話しでした。
楽譜通りにやるだけではなく、演奏する側が楽しんでいることでその感情が音となって伝わってお客さんにも伝わるんだ、ということを経験した学生さんの喜びが、柿本さんのお話しを聞いている私にも伝わってくるようでした。
そんなご自身の経験から、柿本さん率いる野々市市民合唱団もステージ演奏だけでなく市内施設への訪問演奏を続けています。そして今年、野々市市民合唱団は3周年を迎え、10月11日に初めての単独演奏会を行う予定です。きっと野々市市民合唱団の歌声は、野々市市民を明るい笑顔にしてくれると思います。
若い団員だけでなく、私の心にも響いたお話しでした。
柿本さん、ありがとうございました。