野々市町ふるさと歴史館で「夏休み古代体験」
野々市町は石川県で一番小さな町ですが、国指定史跡が二つもあります。縄文の御経塚遺跡と、飛鳥時代の末松廃寺です。御経塚遺跡は、北陸で最大規模の縄文集落で、現在は史跡公園として整備されています。また、発掘された祭儀具の土偶や石製品などの量は全国でも数が多く、これらの遺物は公園に隣接する野々市町ふるさと歴史館に展示されています。御経塚遺跡のことを多くの人に知ってもらおうと、毎年夏、ふるさと歴史館を会場に「夏休み古代体験」が行われ、たくさんの人が参加しています。その様子を取材しました。
縄文ロマンを求めて金沢からの常連も
小学生の娘が土器づくりにはまって、今年で4年連続の参加です。手づくり土器が家に増え、玄関などに飾っています。私たち親子にとって、この催しは夏休みの恒例行事になっています」。
北陸で最大級の貴重な縄文遺跡です
御経塚遺跡は、北陸で最大級の縄文遺跡です。集落が栄えたのは、今から約3700年前(縄文時代後期)から約2500年前(晩期終末)までの1200年の長い期間です。
御経塚遺跡からは、竪穴住居6棟、方形建物13棟をはじめ、祭祀施設との説もある円形建物20棟などが発掘されました。また、祭儀具と思われる土偶や石製品の御物石器、石棒など、全国的に見ても数多い出土品が出てきました。1977(昭和52)年に国指定史跡になり、1983年からは隣接する野々市町ふるさと歴史館で出土品が展示されています。