情報交流館カメリアにはキッズコーナーがあり、放課後や休日は子どもたちで賑わっています。中学生以下の子どもたちは無料でパソコンが利用できます。インターネットを使いこなす力(リテラシー)を向上させ、高度情報化社会への対応力を身につけることを目的としています。
そうは言っても、現実は…。ほとんどの子どもたちがパソコンゲームに夢中です。学習用などに使っている子どもが少なかったのが現状です。そこでカメリアでは、本来の目的に近づけようと、体系だったカリキュラムを作り、今年6月から新しい取り組み「カメリア・キッズ」を始めました。
「カメリア・キッズ」が目指すのは、子どもたちが最新の科学技術に対する理解や興味を深め、情報通信技術(ICT)を正しく活用してアイデアを形にする力、自ら学び、考え、行動し、問題を解決する力を養い、身につけてもらうことです。公募によって小学校高学年から中学生までの15人が参加しています。
「カメリア・キッズ」のこれまでの活動を紹介します。
野々市町は、縄文の御経塚遺跡、古代の末松廃寺など、歴史的な遺跡、史跡がたくさんあります。昨年に引き続き、今年は「のっティ」で北部ルートを巡り、親子で歴史を探訪します。車窓から冬の景色を楽しみながら、野々市の歴史を知り、親子のきずなを深めませんか?
ふるさと歴史館ではまがたまづくりにもチャレンジします!
日時 | 平成20年12月21日(日) 9:00 - フォルテ集合 16:00 - フォルテ解散予定 |
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行先 | 野々市ふるさと歴史館 野々市本町界隈(布市神社・照台寺・郷土資料館など) |
定員 | 親子20人(小学生以上) |
会費 | 600円 |
パソコンやインターネットは私たちの生活を豊かにしてくれる大変便利な道具です。半面、使い方を一歩誤ると大変危険な道具になります。だからこそ、これを使いこなす能力(リテラシー)を身につけることが必要なのです。
初回のイベントでは、インターネットを使った検索シミュレーションを通じて、「土星の輪の正体」を調べることをテーマに、情報の確からしさの見極め、送り手の意図を読み取る練習などを行いました。インターネットの中には、嘘や噂の情報、全く関係のない商品に関する情報、専門的過ぎる情報、古い情報などが混在していて、玉石混交の情報の中から本当に欲しい情報を得ることに苦戦したカメリア・キッズたち。
「インターネットは確かにかなり便利だけど、自分で判断し、いいことや悪いことを見分けることが大切だ」、「メールは早く相手に届くけど、相手の表情が届かないから、喧嘩や思い込みが多いことを知った」などの感想を挙げていました。
金沢工業大学の鹿田正昭教授、徳永光晴教授、下川雄一准教授と工大生ら約30人の協力のもと、GPS(位置座標表示システム)を使って、楽しい野外教室を開きました。
町役場に隣接するあらみや公園を「キャンバス」にして、GPS受信機の軌跡を「クレヨン」に見立てたチーム対抗の「巨大なお絵かき」大会では、他のチームにわかりにくい絵を考え、描き順を工夫するなど、みんなで話し合って知恵を絞りました。
「野々市発バーチャル地球一周旅行」では、世界中の地形が航空写真で忠実に表示できるバーチャル地球儀ソフト「グーグルアース」を用いて、マチュピチュ遺跡やグランドキャニオンなど、世界中の名所を堪能しました。実際にこうした場所に旅行すると一人何十万円もかかります。
参加者はチームで協力しながら「文字は打てるけど、こんなこともパソコンでできるということにびっくりした」など、IT技術の進歩とパソコンの可能性に驚いていました。
小学館学年誌HPネット ぱんぞう屋」は子どもたちに大人気、月間200万アクセスあるネットゲームです。そのゲームクリエーター・つるおかけんじさんを招いて、拡大版カメリア・キッズ「みらくる!ぱんぞうができるまで」を開催し、36人が参加しました。
ゲームクリエーターは、最近、若者たちの「なりたい職業」の一つです。催しでは、ゲームを楽しむだけでなく、ゲームクリエーターと直に触れ合うことにより、情報技術やメディア芸術に対する興味を引き出し、子どもたちの創造性、知的好奇心を刺激することが狙いです。
つるおかさんは、この企画のためにオリジナル・ソフト『パラパラアニメメーカー』を制作しました。学習ノートの隅に見立てた白いページに少しずつ動きの違う絵を重ねていき、最終的にページをめくるとアニメーションができあがるもので、2枚以上の異なった絵を繋げることでアニメーションになることを体験し、自らのアイデアを形にするおもしろさを学びました。
「マンガが出来る仕組みがよく分かりました。」、「時間があれば、たくさんパラパラアニメを作ろうと思いました」などの感想が子どもたちから寄せられ、創作意欲に目覚めた様子でした。
カメリア・キッズ中間報告
今後も科学する心を育てるプログラムを
カメリア・キッズのカリキュラムを3回終えて、学校の枠を越えた友情も芽生えはじめています。今後の企画では、作品をつくる過程を楽しみながら、算数や理科の概念を理解し、論理的思考能力が身につくといわれている教育用フリーソフト「Squeak(スクイーク)」を用いた体験を予定しています。最近、問題になっている小中学生の科学離れを食い止めるためにも、科学と向き合う心を育み、創造することの楽しさを実感できるプログラムを企画していきます。