情報交流館カメリアを中心として活動するボランティア・グループ「カメリア・パルの会」では、町や周辺の地域の中で、親と子が触れ合う多彩な交流活動を行っています。カメリア・パルの会は昨年度から「子ども夢基金」の助成を受け、地域の自然や歴史、文化に触れる体験を通して、ふるさとを愛する心、自然との調和・共存する気持ち、自ら考え創造する精神を養うことを目的とした「カメリア親子体験塾」を開催しています。
以下、これまでの活動内容です。
私たちが日ごろ恩恵にあずかる手取川七ケ用水。その源である手取湖でカヌー体験しました。水と森の機能や大切さを親子で学ぶことが狙いで町内から親子25人が参加しました。カヌーの指導は、野々市在住で、カヤック競技世界ランキング保持者の石原亨さんらの協力で行われました。ほとんどがカヌー初体験にもかかわらず、見事に乗りこなし、手取湖の景色と風を存分に楽しみました。
「親子でカヌーに乗り、子どもと色々な話をすることができて本当によかった」と、参加したあるお父さんの感想です。いつもは忙しいお父さん。自然の中で、普段なかなかできない親と子の会話が弾んだようでした。
野々市町中林にある農園「福来園」で、地産地消と農業の豊かさを知ることをテーマに、野菜の収穫体験、新米のかまど炊き体験を行いました。講師は「福来園」を営む福田康浩さん。町内の親子26人が参加しました。
参加者は、実際に収穫体験しながら、肥料の違いによって育て方の労力や、味に大きな差がでること、さらには、環境への影響が異なることを学びました。「アスパラってこんなふうにできとるんやぁ!」、「オクラに細かい産毛がはえとるー!」など、農園には子どもたちの感動の声が響きました。また、「いただきます」はいつもなにげなく言っているけど、本来「生きとし生けるもの」の命をいただくという意味があることを福田さんから教わり、その意味を重く噛み締めながら、収穫したばかりの野菜や新米の味を親子で楽しみました。
山市の旧尾口村で、遊歩道のブナ林を歩き、新そば粉でそば打ち、苗木植え体験のあと、俳句教室を行いました。そば打ち体験の講師には水原保さん(ほっと石川観光ボランティアガイド連絡協会長)、俳句教室の講師には松本詩葉子さん(句会「雪の会」代表)を迎え、サポートに金沢工業大学「CirKitプロジェクト」の学生も加わり、町内の親子19人が参加しました。
紅葉がはじまったブナ林で、木の実やキノコの話を聞ながら秋の気配を感じた後は、グループごとにそばをこね、新そばの味に舌鼓をうちました。
俳句教室では、17文字で季節を詠む世界で一番短い日本の伝統文芸を通して、より深く秋を感じ、表現する楽しさを実感できました。
カメリア親子体験塾中間報告
いろんな分野で優れた「のゝ市人」がいる!
3回のカメリア親子体験塾を終え、「カヤックの世界ランキング選手や、優れた農家、植物の先生など、この野々市町に素晴らしい方がいることを知り驚きました。また、いろいろと教えてほしい」、「子どもに自然や多くの人たちと触れ合ってほしくて参加し、楽しい時間を過ごせました」という感想や、主催するカメリア・パルの会メンバーへの労いの言葉が寄せられました。さまざまな体験活動を通して、参加者親子、講師、地域学生、カメリア・パルの会メンバーなどなど…新たな交流が生まれています。