~各分野で活躍するあの人この人~
市の構成要件である人口5万人の達成まで200人を切った野々市町。この歴史と文化に恵まれた町のさまざまな分野で活躍する「の丶市人(ののいちびと)」を紹介します。
「の丶市人」とは、中世の15世紀末、京都の高名な修験僧・道興が加賀の地を訪れ、詠んだ歌に記された言葉です。城下町・金沢が成立する百年ほど前に、「ののいち」住民がすでに活躍していたわけです。
現代の「の丶市人」の活躍をお伝えしましょう。
※この企画は、FM-N1の野々市町行政広報番組「マイタウンののいち土曜版」(土曜朝11時~正午)で放送されています。
名器ベーゼンドルファーを見守って
ピアノ調律師
堺 義和(さかい・よしかず)さん
(野々市町住吉町、60歳)
野々市町文化会館フォルテには、世界最高峰と言われるピアノ「ベーゼンドルファー・モデル290インペリアル」があります。住吉町在住のピアノ調律師・堺義和さんは、このピアノが設置された20年前から、調律をしてきました。「繊細な音が特徴です。クラシックの巨匠たちだけではなく、ジャズのオスカー・ピーターソンなども愛用した名器です。野々市町の宝物としてたくさんの方々に演奏してもらって、かわいがっていただきたい」と堺さん。
奥様のピアニスト・洋子さんもベーゼンドルファーのファン。自宅でベーゼンの別機種を2台愛用し、練習と指導に使っています。
町一番のカルタ名人
社団法人日本かるた協会競技かるた六段・野々市町職員
小畠 邦雄(こばたけ・くにお)さん
(野々市町押越、54歳)
中学時代は野球部。高校に入っても野球をしようと思っていましたが、「見学に行った時にたまたま練習がなく、どこでどう間違ったのか、かるた部に入ってしまいました」と小畠邦雄さん。見た目よりも体力勝負のかるた競技の魅力に取りつかれ、大学時代も活動を続け、現在六段の腕前です。
フェアトレードの先駆者
コミュニティトレード・ショップ代表
小浦 むつみ(こうら・むつみ)さん
(野々市町本町2丁目)
石川県におけるフェアトレード(公平な貿易)の先駆者です。途上国の生産者に利益が直結するこの取り組みを20年以上前から金沢市内で始め、その後、店を本町2丁目に移転。
現在、「コミュニティトレードal(アル)」を営んでいます。
日本とインドの架け橋に
北陸ジャパンインドクラブ会長・インド料理店主
塩谷 マクスーダ(しおたに・まくすーだ)さん
(野々市町新庄3丁目)
「私はインドのカシミール生まれの日本人です」とユーモアたっぷりに話す塩谷マクスーダさん。20数年前、日本人と国際結婚して金沢でインド料理店「ルビーナ」を出した後、現在の野々市町新庄に店を移転しました。「日本とインドの架け橋になることはもちろん、国際交流のお役に立ちたい」と、町のさまざまな交流事業に参加してきました。
国際交流のコツを聞くと、マクスーダさんは「国が同じであろうとなかろうと、コミュニケーションが一番大事。野々市の皆さんももっといろんな人とコミュニケーションをすると、ハッピーになりますよ」と助言してくれました。